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ザ・クリエイター/創造者のseiitaishogunのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

面白くなりそうな題材ではあったが、思ったより深く踏み込まなかったなという印象でなんか惜しい。
未来の戦争ってこんなかな、という絵は見応えあった。

ただ、終始世界観がよく分からない感覚がずっとあったのだけど、どう見ても凄そうな空中要塞とか地上をスキャンする謎の空飛ぶ巨大マシンとか、AIを放棄したはずのノマド側の方が何故かオーバーテクノロジーだったせいなんだよな。「え、今どっち側の攻撃?」っていちいち頭に疑問符が浮かぶせい。設定に突っ込みどころが多い。

AI少女のアルフィーと主人公の相互理解にかける時間・コミュニケーションのラリーが少な過ぎて、アルフィーが主人公を信頼するに足りるとはあまり思えない。実は父親であったという設定以上のものが見出せない。

AIをめぐる人類の対立関係だが、結局、敵対勢力を武力排除する事でしか自分の主張・思想を通し解決する事が出来ない、という安易さが、嫌なアメリカ映画という感じがしてしまった。
そしてアルマゲドン展開で涙を誘う事で収めた感。
こういう共存や思想の違いがテーマの戦争映画で納得させてくれるか、もしくは課題を考えさせられる結末のものを見たいなと思う。

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【以下メモ】
・二足歩行で走ってくる特攻自爆ロボのシーン、バカっぽくも絶望感ある見た目が良かった(これも何故かノマド側の兵器。AIじゃん)
・さっきまで英語だったのに急に日本語喋り出す渡辺謙。日本語が下手に聞こえる不思議。
・AI達→耳がないだけで人間の正面図ってあんなにも不自然に見えるんだな。
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