何か政変か紛争の所為で、中国が国力を失った世界で再構築されたアジアの勢力図で日本がイニシアチブを取り、自国の核が高度AIにより爆破された事で高度AI製造者たる、Nirmataを駆逐すると決めたアメリカとの対立軸とするプロットと、警察車両やシミュラントのDysonのデザインの様な造形美術が目を惹くSF。
North american Orbital Mobile Aerospace Defense.のデザインも秀逸だと思うが、ストゥーパのデザインは俗悪で戴けない。
主題は民族どころか人とAIの垣根を越えた親子愛というところだと思うが、映画というメディアであるから致し方ないとも言えるが、その愛情を醸成するにはあまりにも性急すぎる気もする。
結局アメリカ側も隷属させ制御できるAIは保持しているから、AIの人権の獲得と共生を認めないという事だと思う。
結局いつまでも核を保持して、優位性を保とうとするから大いなるしっぺ返しを食うという皮肉の効いたラストは、アメリカ映画にしては出来過ぎの様にも思うが、なんか正直楽しかった。
