はみがきしんぢ

ペルリンプスと秘密の森のはみがきしんぢのレビュー・感想・評価

ペルリンプスと秘密の森(2022年製作の映画)
5.0
寓話的でありながら、しばらくずっと頭の中に残り続けてしまう魅力がある作品でした。
太陽の王国から来た秘密工作員(自称)のクラエと月の王国から来たというブルーオ、2人が衝突しながらも協力し合ってペルリンプスなるものを探す、というわけですがペルリンプスとは何か、んでそれは何処にあるのか全く謎であり、あとクラエとブルーオそれぞれの王国への帰属意識の高さは何なのか…とか思いつつ見ておりましたが、その背景が明らかになったとき、最初の印象では森の自然を人間の開発から守りたい動物たちの話かと思ってましたけど全くそうではなく、今のウクライナやパレスチナのニュースを連想させる大変タイムリーな話なんだって理解できた瞬間の感情の振れ幅が凄すぎてヤバかったです。

とうとう巨人の世界に侵入したエージェントクラエ、絶対に壁なんか壊していつかまたブルーオと再開してほしいと願って止みませんです。
子供たちだけがこの先の世界の希望だよ…とか思ってしまいつつ、子供にこんな世界を押し付けてしまう申し訳なさも感じずにはいられないなぁとか思ってしまう映画でした。