たいちゃん

ラブ&ポップのたいちゃんのレビュー・感想・評価

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)
4.7
大好きな幼馴染みがまだ高校生の頃に私に薦めてくれた作品で、ずっと観たかったけどやっとprimeに降りてきてくれて観ることができた。
はじめからカメラワークが実験的でちょっとダサいけど、でもそういうダサさを今後ますます技術革新されていく未来への挑戦状として残していたのかなと思った。
そんな実験的な一人称視点のカメラワークが全部がぼんやりふわふわしてて、でも確かに1人の人間として湧き上がる感情を持ち、そんな感情に疑問を抱いたり悩んだりする裕美への感情移入をスムーズにさせてくれた。

渋谷を舞台にいかにも普通の女子高生らしい目標を唐突に持ち駆け回りはじめる裕美。この時期の渋谷ってPARCO神話が崩壊しつつある時期の渋谷でアツい。
そしてちょうどこの頃浸透しはじめたケータイ(ポケベル?PHS?そのへん現代っ子なのでわからない)を使った、これまでの時代では決してなかった「見えないオヤジ」との約束そして、出会いが描かれる。
オヤジのクセの強さもギャグがいい感じに効いてて…。あと線路、庵野秀明大好きよな。シンエヴァも線路のポスターやし。
俳優は個人的には若かりし日の浅野忠信がめっちゃよかったね。おじになっても結構好きではあるが。
こんな感動もいつか抜け落ちて明日には心がつるんとしているのかな。雑種の自分を好きになってあげたい。
たいちゃん

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