90年代女子高校生の生態を風俗的興味で描く、庵野秀明監督作品。
12万円の指輪を買うために援助交際をすることに対する自問自答を描いています。
手持ちカメラを多用したブレの大きい画作りは、女子高生心理の不安定さを表現したのかもしれない。
主人公が見る街の風景は、
魚眼レンズで捉えた存在の希薄な街。
スカッとした青空はどこにもない。
とてもいい映像効果を上げていると思うのですが、
三半規管の弱い私は画面酔いしてしまうほど鋭角的なのです。
ストーリーだけを拾うと単純で、
物語は結局、
自分を大切に思っている人がいるのだから、
自分をもっと大事にしなさいといった教訓めいた終わり方をするのですが、最後にとてもいいエンディングが待っていた。
とても映画的で力強くて素敵で感動的なエンディング。
このシーンだけでそれまでの不満は吹っ飛んでしまった。
本当にいいラストシーンです。