Scarlet

ラ・メゾン 小説家と娼婦のScarletのレビュー・感想・評価

ラ・メゾン 小説家と娼婦(2022年製作の映画)
3.0
“さらりと描かれた娼婦日記”

過激な体験談のわりに、明るく綺麗にまとまっていて拍子抜け。

エロチシズムと激しいセックスシーンと過激な映像を期待していると裏切られる。

この作品、観る人が男か女か?セックスが好きか嫌いか?お金でセックスの相手を買った事があるか?セックスを楽しめる人か?などで印象が全く変わるだろう。

私は女でセックス好きだが、男を買った事は無く、セックスは楽しむ。相手を楽しませる事にも快感を感じる。 不倫の経験はある。が、どんなにお金に困っても娼婦をやろうとは思わない。

そんな私は、私の立場からしか本作を語れない。

エマ(アナ•ジラルド)に作家らしきところは皆無。ただ、セックス好きで好奇心が強く、貞操観念はゼロで、根っから娼婦に向いている。むしろ天職かもしれない。

そうでなければ、2年もの間、続けられる訳がない。根っからの娼婦だからこそ、同僚達を理解し、愛し、家族的な感情に包まれて過ごせた。普通の世界より居心地が良い場所だったのだ。

これは作家の体験談ではなく、娼婦に向いている女の2年間のお仕事日記。というのが私の感想。

ただ一つ理解出来なかったのは、恋人イアン(ルーカス•インクランダー)のエマへの愛情と接し方。いくら彼女を理解していても、必要性なく、毎日毎日複数の男達に身体を売る彼女を、本当に愛しているのか?作家として、1人の女性として認めているのか?

男性の観客で、どなたか答えに近いレビューを書いて頂けたら嬉しい。
Scarlet

Scarlet