Tはっちょう

変な家のTはっちょうのネタバレレビュー・内容・結末

変な家(2024年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

変な家

うーん。笑

川栄さんのオーラ消しまくり素晴らしい。
やっぱり石坂浩二だったのか…。エンドロールで気づいた

◯YouTubeは匿名性の高さが面白い
会話劇。事実を淡々と説明してく。
小説も間取りと会話だけで想像力を刺激していくパートが面白い。もしかしてそうなんじゃないか?という後書きも含めて憶測でしかないよ…という不明瞭さが!
🔻
・具現化してしまうので、そこの説得力が必要
・映画にするとなるとそこにキャラクター性が必要になる。ここがネック。

◯ジャンル
ジャンルとしては日本人大好きな名家が絡む村ホラーといえようか。
最近だとガンニバルやミステリという勿れ、とか。古くは八つ墓村や犬神家。
明らかに作り手の横溝正史憧れなのか、金田一的雰囲気が顕になっていくバランスだった。
▶︎石坂浩二!

◯が…「左手供養」の現実味が本当に皆無。
オカルト、邪教を匂わす設定は覚悟が必要。
霊媒師的な人間に言われたからっていう理由でうしめ?の写真を飾り、崇め奉るかな。
なんとな〜くでやりすぎ。なんとな〜く、宗教って怖いよね!信じすぎると怖いよね!ってなんとな〜く描いてるけど、信じる信憑性が無い。なんとな〜くでいけると思ってんだろうな
▶︎原作にはそれが触れられている!
左手の件

◯登場人物の薄さ
佐藤二郎さんも…うーん、ディレクションが良くなくて。ちょっとしたマッドサイエンティスト的な位置なんだろうけど、まともな会話、接客できてるじゃん。
建築とミステリーが好きっていう設定も強引

1番の問題は間宮祥太朗だ。
空洞すぎる。何を衝動としてやってるのかが謎すぎる。空っぽ。空っぽなのは100歩譲っていいけど、最後で「俺は祈らねー!」っていう少年誌から飛び出してきたようなとってつけたようなキャラ付け。

◯YouTubeとの比較
なるほど、これ雨穴さんと栗原さんの匿名性が面白いんだ。物件も本当にあるのかわからない。匿名性の高い2人がイマジネーションだけでめちゃくちゃ仮説の推理を繰り広げるところが面白いんだ。YouTubeだから成り立つ。
映画版はそうはいかず、俳優を使って現実味を持ったキャラクターになるんで、慌ててキャラつけたんだ

◯展開が…
間宮祥太朗が気絶してる間に訳を話し始めるという、もたつき具合

え?誰が殺してもいいわけ?左手さえあればいいの?

◯原作
・近親相姦▶︎左手
・呪術師が策略だった点、お祖父さんが閉鎖的な家庭内で育てられたという設定
という点があるのが大きい。なぜ左手のない子供が生まれた?という疑問と馬鹿らしいしきたりを受け継ぐ理由がまだしっかりしてる。
ただし、会話だけで進む構成自体が少ししんどいのはあって、原作が原因ということもあるのでは?
全て登場人物の説明台詞になるから、限界がある。小説はもっと俯瞰で書き、詳細が書けることが良さでもあるから、京極夏彦ほどとまでは言わずとも…