頭脳少年

変な家の頭脳少年のネタバレレビュー・内容・結末

変な家(2024年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

期待外れだった。安っぽくて雑な村ホラーになった感じを受けた。

映画的な盛り上がりを狙って脚色した結果、小説にあった深みが失われるという典型的な失敗例だと思う。
原作では話が登場人物の語りや手紙の文章などで構成され直接的な動きがあまりないものになっている。そのためそれを改変し映画的な動きのあるものにしようと、雨宮、栗原、柚希の3人が実際に動いて変な家や片淵本家に訪れる展開を作りたくなる気持ちは分かる。しかし結果それで安っぽい村ホラーになってしまった。回想シーンなどで映画的な動きのある見せ場も作りつつ、小説にあった静かで、でもゾクゾクする深みのある怖さを維持してほしかった。

あと原作から色々と改変が行われているが、そのどれもが良いとは思えない。特に栗原さんのキャラ変や、雨穴さんと栗原さんの関係性の変化が気に入らなかった。

ラストの雨男の家にも実は隠れた空間があってというのは、つまりあなたの家にも、もしかしたらそうゆう場所があるかもしれませんよという恐怖を伝えようとしているのだと思う。しかし最後急に今までのストーリーと結びつかない物を見せられても戸惑うだけなのでいらなかった。

細かい箇所で萎えた所は、雨男のお面。やはりYouTubeを見慣れているから、ここが少し違うだけでも気になる。
テレ東のドラマ『何かおかしい』の時は本人が登場していたから映画もそうして欲しかった。 それが無理ならせめてYouTubeのお面のままやってほしかった。

唯一良かったのは、小説では想像するしかなかった、変な家や片淵本家の中をPOV視点で見れた事だ。ここは結構ドキドキして面白かった。
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