りょうじん

変な家のりょうじんのネタバレレビュー・内容・結末

変な家(2024年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

原作未読
YouTubeの動画を見た時、妄想ですよと言いつつも、それが本当だったとしたら?という曖昧さが怖かったというか、お気に入りポイントだったので、映画の内容には、がっかりだった。

なんでもかんでも、女性の呪いと田舎の因習を原因にするのは、乱暴すぎるやろ。
それに、家の変な間取りが活きているとは言い難いし、取り囲む村の人達は何やってるの?ただうーうー言うだけのバイトの人ですか?状態だし、黒幕の一人が詳細な自分語りしすぎだし、音で驚かせるのもちょっと、なんか、強引がすぎる。

場面転換というか、話の転換点が登場人物が気を失う事で行われているような気がして、

雨男が部屋で襲われて佐藤二朗さんが情報を持ってくるくだり
女性が姉に助けてといわれる夢を見て起きたら佐藤二朗がいて母親からの情報を持ってきたくだり
雨男が頭を殴られ気絶から起きたら片渕の姉夫婦と合流するくだり

この三点は、情報の追加や観客への新しい情報の開示が、くそ下手すぎないか?強引に気を失わせる事で暗転を作ってるにしかみえなくて、めちゃくちゃ引っかかった。

あと、左手供養は子どもがやるからこそ、より悲劇性が増していたし、子どもを外から見えないようにする、外の光が当たらない部屋にする必要があっての変な家だったはずなのに、終盤は左手供養のための左手の切り落としは大人がやっていて、あれ?となった。当主も、今後の左手供養の継続をしていく母親と姉も、そこの矛盾は気にならないのだろうか。あの男の子の存在意義はなんなのか、わからなくなった。
それとも、私の記憶違いなのか、解釈違いなのか。
大人でもいいなら、子どもいらないじゃん。
そんなどっちでもいい程度の因習に、重みや説得力を感じられない。
ホラーも、サスペンスも、中途半端。


チェーンソー婆さんは悪魔のいけにえ、おじさんがナタで扉をぶち破り顔を覗かせるのはシャイニングのオマージュなのだろうけど、唐突すぎて、なおかつ強引すぎる。単にやりたかっただけ?
もう、この監督?脚本?なにがしたいの?って、笑えてきてしまった。


佐藤二朗さんの建築家のキャラが、とってもイイ味だしていて、頼りになりそうでならない、独特の世界観を持って世の中を見ている不思議な人って感じが、めちゃ良かった。
原作のこのキャラが、映画のとおりなのかはわからないけれども、凄く好きだな。得体の知れない男性だけれど、良い人なんだろなと思わせる人物像がたまらなくツボ。
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