なぴ

変な家のなぴのネタバレレビュー・内容・結末

変な家(2024年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

原作はサラッと読んだのみ。雨穴さんの記事が好きな者です。

まず子どもには見せない方がいいです。
内容がミステリよりホラーに近く、びっくり演出もあります。切断面を見せたりすることはありませんがグロもありますし、ちょっと説明に困る単語も出てきます。春休みなので親子連れが多かったのですが、前で見てた子ども途中から顔を覆ってました。

お話に関しては、大きな違いとして全員原作よりかなりフッ軽です。
後半は特に実際に本家に行くので、原作の展開からは大きく逸れます。

難しいところを削り、「左手供養」の悍ましさに焦点を絞って作られているため、不動産ミステリというよりは因習系ホラーという感じ。
あと左手供養の由来で重要なところが削られちゃっています。年齢制限など理由があるのはわかるのですが、あれがないとなぜ左手がない子が生まれるのか?の理由があいまいで、「呪い」が本当にあるみたいになる。ホラーに寄った原因の一つだと思います。

個人的には実写でぜひとも見たいなーと思っていた本家の仏壇が作り込まれていて満足でした。
終盤は左手供養の秘密を知られたと悟られ村総出で襲ってくるし、全員原作にはなかったお面付けとるし、なんでこんなことに?と思って笑いが止まりませんでした。あんなに東京から動かない栗原さんでさえけっこうなケガをします。それだけでもう面白い。ただチェーンソー振り回して襲ってくる婆はあざとすぎて冷めた。

原作ファンは慎重になったほうがいいかもしれませんが、個人的にはもはやパラレルワールドとして見ていたので、雨穴さんたちが本家に向かっていたとしたら?の世界線としていろいろツッコミながら面白く観ました。想像していたよりずっと楽しかったです。

最終的には、友達の中でだけ一目置かれてたオモコロの「変な家」くんといっしょに歩いてたら、いつのまにかもう日帰りでは戻れないくらい遠いとこまできちゃった 夕陽がきれい みたいな気持ちになりました。
なぴ

なぴ