障害者施設で実際におこった殺人事件をモチーフにした小説が原作です。とても衝撃的な映画、そして一生忘れられない映画。
オダギリジョーさんが出る映画はシアターで鑑賞すると決めているので、特に内容を深くは調べず観ましたが、感想はひと言では言えず、言うとすれば「観てよかったと思える映画」。
重度障害者のこと、ふだん見て見ぬふりをする世界のこと、偽善、嘘、、
デリケートな部分を扱っているので、この作品を作ろうとする覚悟、さらに世に出すにあたって(どこまで)描くのか、の線引き。
私は造り手では無いのだけど、やはり想像してしまう、自分ならどこまでやるのか、、
この映画の主人公であるようこ(宮沢りえ)は過去ヒット作を出した小説家なのだが、震災を書いたその小説は(綺麗事)だらけだと同僚の二階堂ふみに指摘されるという場面がある。
まさにこの「月」は、そうではないよ、綺麗事のお涙頂戴劇では済ませないよ、という意志を強く感じた。
覚悟のある作品。
磯村勇斗さん素晴らしかったです。
ジョー君は「あんな人いるよね」の役が本当にハマってた。どこか社会的にふわふわしてて、でもとても優しい人、、
私は彼が小さな賞を取って宮沢りえに話す場面が一番好きでした。
自然と涙が溢れて、人間って、ヒトって、人生って何だろうと、心から考えた瞬間でした。
