投げかけるだけ投げかけておいて、答えは出なかった。というのがひとつの答え…かもしれないけど、そうすると犯人の主張に100%のNOが出せずに、しかし犯人は自分の意見を実行に移し成功してしまう。ということはこれは結果として犯人に寄り添った作品になってしまうのでは？
最悪なことに本当にあった出来事を描いているし。
たしかに慎重に考えるべきテーマだし、もちろん綺麗事と言われるかもだけど、もっとはっきりNOと言える根拠がないのか？と不安になった。
これが現実。と何度も言っていたけど施設の描き方は誇張や脚色は無いのか？
まるで障害者とその家族には絶望しかないような描き方はかえってどうなんだろうと。
障害者は自分だったかもしれない。亡くなったら悲しむ家族がいる。これだけ？
はっきり問いかけてくるのなら(制作側の主観でもいいから)はっきりとした答えが欲しかった。全然フェアじゃない。
職業柄、障害を持つ方と接する事が多いので。
映画にするのなら、映画が持つ力をもっと考えてほしい。良い作品だけども、もっとしっかりしてよ！と思った。
「犯人の言いたいことや気持ちが分かった気がする」というレビューをいくつか目にする。
観た人に何を残したかったのだろう。
