ほのか

月のほのかのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
4.2
原作未読
うわーリアルすぎる。
2016年の事件を題材にしているが、メインは夫婦2人。
あまりにも生々しく、目を逸らしたくなるようだった。

あらすじとしては、
深い森の奥にある重度障害者施設。
ここで新しく働くことになった、書けなくなった元有名作家 堂島洋子。
彼女を"師匠"と呼ぶ夫の昌平。
施設役員の同僚には作家を目指す 陽子。
絵の好きな青年 さとくん。
そしてもうひとつの出会い、洋子と生年月日が一緒の入所者 きーちゃん。
しかしこの職場は楽園では無い。
職員による入所者への心無い扱いや暴力。
そんな世の理不尽に誰よりも憤っているのはさとくん。
彼の中で増幅する正義感や使命感が、やがて怒りを伴う形で徐々に頭をもたげていく。
そしてその日はくる。
って感じ!

作品のテーマがとにかく重たいから、感想がほんとにまとまってないです。すまそん。
「なんで施設がここにあるのか。
それは誰も障害者を見たくないから。」
このセリフから私自身も、障害者を見て見ぬフリをしているなって聞いてから感じた。
題材である事件は、ドラックやヒトラーに影響されたから〜って表では出されてるけど、映画では、ドラックや暴力等のわかりやすいことではなく、施設内での長々とした事柄によって起きたことだ、ということを伝えてくれたようにも感じる。
綺麗事や嘘を許さず、心の闇を浮き彫りにされてる作品。

磯村勇斗さんすごすぎる。
難しい役柄なのに、リアルに演じきってる。
二階堂ふみさんもよかったなー。
笑ってるのに目に光がない。
彼女の人柄が浮き彫りになっていく度に、二階堂さんの演技力の凄さが滲み出てる。
磯村さん、優秀助演男優賞 おめでとうございます。
ほのか

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