みちょ

月のみちょのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
4.0
大阪のシネマフェスティバルで観ました。

重いテーマなのに、うまく描いてるって事前情報だけで観たので、構えましたが、なるほど、という感じ。

障害者の尊厳、介助者の尊厳、どちらも大切にされるべきところだと思いました。
今の社会で、このテーマが取り上げられる理由は、健常者であり、介助者となる立場の人が、疲弊しているのが原因だと思いました。問題は、働いて、時間や心をすり減らしているのに対する対価が少なすぎることだと思います。
誰しも1人では生きていけないので、支え合うことが必要で、支え合うために、お金と時間はそれぞれ公平に必要です。
支援者となる家族や介助者への対価をきちんと見直すべきだと思いました。
そのためにはもっともっとこの現状をみんなが受け止めなければならないのだと思います。
税金の無駄遣いという言葉が流行していますが、今の自分にとって「無駄」なことでも、環境の変化によって、「必要」になるかもしれない、その可能性を常に考えて、支え合う社会を作っていきたいです。

シネマフェスティバルで、映画ってすごいなって改めて思いました。
行ってよかったです!

追記
みんなの感想を読んで、心の中にサトくんがいる人が予想以上に多くて困惑しました。
サトくんが居るというより、サトくんのように、相手を受容したい部分もあるし、受容できない部分もあるというところに共感しているのでしょうか。
その部分には共感です。
きっと私たちとサトくんの決定的な違いは、虐げられた経験があるか、また狂気的な気持ちから、実行に至ったかどうかだと思います。狂気的な気持ちを留めておくにはかなりエネルギーが必要です。
だからこそ休息と癒しが必要であり、それには時間とお金がかかります。
どうか社会で働く全ての人の心に休息と癒しが訪れますように。
みちょ

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