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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)のrのレビュー・感想・評価

4.3
「みんなで音楽するって、楽しいね!」を2時間ガチで描き込む素晴らしい映画!

同監督の前作『新恐竜』では、半ば虐待まがいの義務的な「出来るまで努力する」だったのが、今回は「のんびりのん気なのび太の“の”の音」の個性を称えつつも「出来なくてもありのままで良い」という綺麗事には終わらせず「上手くなりたいから努力する」というポジティブなものになっているのがとても良かった。
「出来ないと恥ずかしいから」とか「出来ると偉いから」じゃなくて、「出来たら楽しいから」努力するんです。それがとても自然に描かれてて、ちょーっとずつ上達するのび太に感動するんです。

脚本も物凄くて「えー!そこ繋がるの!?」みたいな超伏線回収や、そもそも結構終盤になるまで最終目標みたいなものがハッキリしない(だから退屈と感じる人もいるのかも)ので、ファミリー映画では珍しく予測できない展開で、これで終わりかなと思わせてからのもうひと展開での“あのメロディ“でもう完全に打ちのめされた。
そしてエンドロール後の来年の予告で、今年が“音楽”なら次は…そうだよな!という感じで最後の最後の最後まで抜かりなし!

こういうアート、カルチャー、イマジネーションが世界を救う映画、本当に好きなんです。
これを観て、楽器やりたいって言う子どもたくさん出てくるんじゃないかなあ。
ドラえもんって素晴らしい。
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