上海十月

あ、春の上海十月のレビュー・感想・評価

あ、春(1998年製作の映画)
4.3
鶴瓶のニッポン放送「日曜日のそれ」を聴いてたところ、今撮影している映画の成島出監督と相米監督の助監督時代に会っていた事、坊主の声が良かったと言われた「あ、春」だったと言う話を聴いていて、WOWOWの録りだめDVDにあったなと思い観てみる。(最近このパターンが定着してますが・・・)98年のバブル崩壊前後の証券マンの家族と突然やってきた父との話である。98年製作ということで日本映画は、この企画で人を呼ぼうと思っていた松竹が凄いとこと、企画が通ったことで相米監督の名作が生まれたことは、偶然の産物だろう。確かに松竹は、破綻一歩手前の頃で奥山融社長と奥山和由専務が取締役会で解任され、松竹から追放となり、鎌倉シネマワールドを閉鎖とフリーブッキングへ変更とまさに瀕死の状態。松竹の状況を反映するかのような話だが、相米版「東京物語」ではないかと思いました。鶴瓶とは、気があったのだろう、何かにつけて出演させている。この間のフィルムセンターで相米監督のしごきが嫌だと語った斉藤由貴も実質主演みたいな感じで好演している。父の闖入で人生いろいろあるな、でも人生は続くというのを得意の長廻しで表現する。最近こういった日本映画にお目にかからないのは残念ですね。
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