あべきょ

ナポレオンのあべきょのレビュー・感想・評価

ナポレオン(2023年製作の映画)
3.3
IMAXレーザーで鑑賞。

戦争面はダイジェスト的に進むし、国際情勢の説明はないので、事前知識はあった方が楽しめる。
自分は高校世界史の記憶に加え、podcast「コテンラジオ」で復習してから鑑賞した。

冒頭からマリーアントワネット処刑のシーンで世界史好きとしては大興奮。
トゥーロンに始まり、アウステルリッツ、ワーテルローなど主要な戦いも壮大なスケールで描かれていて良かったが、トラファルガーの海戦などかなり端折っている所もあるので、後ほどApple TVで公開されるらしい270分版に期待。

ヒューマンストーリーとしての側面が強い作品で、妻ジョセフィーヌとの交わりを通してナポレオン自身の複雑な内面や心象の描写が中心だったと思うが、「コテンラジオ」で強調されているように、どんな偉人にも善悪含めた複雑な面があるということを痛感。「英雄か、悪魔か」というキャッチコピーは、決して二元論で割り切れるものではなく、功績も罪も一人の人間が持つ重層的な側面の一つに過ぎないことがよく分かる映画として教養的、教育的価値もあると感じた。
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