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サンタクロースの眼は青い 4Kデジタルリマスター版のrebのレビュー・感想・評価

3.5
クリスマスシーズンのフランス南西部ナルポンヌ。20歳の貧しい青年ダニエルは、サンタクロースの扮装をして街角に立ち、通行人たちと写真撮影をするという仕事を引き受ける。
「ぼくの小さな恋人たち」のダニエルのその後といえる本作。
ジャン=ピエール・レオー演じるダニエルは、定職につかず、本を万引きして小銭を稼いだりと怠惰な日々を過ごしているが、見栄っ張りでおしゃれにはうるさい。そして高価なダッフルコートを買いたがっている。
サンタクロースの扮装中には、思いがけなく若い娘たちからモテモテで感違いするが、その衣装を脱いでしまえば見向きもされない。
レオー演じるダニエルのモノローグは、自虐的で滑稽で悲哀に満ちている。
ユスターシュが青年時代を過ごした、地方都市の閉塞感と相まってなんとも言えないほろ苦さを醸し出している。
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