義民伝兵衛と蝉時雨

サンタクロースの眼は青い 4Kデジタルリマスター版の義民伝兵衛と蝉時雨のレビュー・感想・評価

4.1
4K版にて再鑑賞。
「ぼくの小さな恋人たち」へと繋がり、
「ぼくの小さな恋人たち」から繋がる、
ユスターシュ監督が思春期を過ごしたナルボンヌでのほろ苦い思い出。
そして、ジャン=ピエール・レオと共にパリへと、大傑作映画「ママと娼婦」へと、吐き出す事も消化する事も出来ない喉にこびり付いた嫌悪へと、膨れ上がっていく思春期の憧憬と諦念。
若者達の悶々とした日々、モノクロ、ロケ撮影、ヌーヴェル・ヴァーグの真髄がここにあり。

2023年10月20日、東京日仏学院エスパス・イマージュにて再鑑賞。
ナルボンヌとレオ、瑞々しいモノクロ、生々しい街並み、これぞヌーヴェル・ヴァーグというような鮮烈な情景美。若者達の初々しくも痛々しい青い春。
元ボクサー役のユスターシュの魅力も地味に凄い。