フィフィ・マルタンガル デジタル・レストアのauchanのレビュー・感想・評価

ロジエを数本見て何に感動したかというと、類稀なるバランス感覚で誰も傷つくことない映画を作っていること。取り返しのつかない傷を描きつつそれを緩和するものは多いが、それを回避し着地させる細かなコントロールを知っている。
痛みをもたない、もしくは深い傷を演出するものが大衆映画のパターンではあるが真に必要なのはこのバランス感覚であり、不健康なグロテスクにかまけることなくこれこそ一番多くの人が見るべき映画