1号

ナチ刑法175条/刑法175条の1号のレビュー・感想・評価

ナチ刑法175条/刑法175条(1999年製作の映画)
4.0
ずっと以前、確かアムネスティのフィルムフェスティバルで観たのはこの作品だと思う。
しょっちゅう映画を観るので忘れてしまっている作品も多いのだが、ナチスによる同性愛者へのこれほどの弾圧を知らなかったので衝撃を受けたと同時に、そんな悲惨な過去の記憶を、当事者がときに艶っぽいエピソードを交えて語るのが印象的で記憶に残っている。
ヒットラーが出現し、あれよあれよというまに力を持ち、いつしか迫害の対象になった、予想できなかったといったような証言が、わたしの勘違いでなければこの映画の中にあった。最近の戦争もそうだし、日本でも多くの戦争体験者が口にするように、「まさかそうなるとは」と振り返るものなのだと思う。流れに任せることが取り返しのつかない結果を招くことにつながるときがあるのだという、現在にも生きる教訓。
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