1号さんの映画レビュー・感想・評価

1号

1号

映画(746)
ドラマ(62)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

これは映画館で観るべきだぁ。
ストーリーは割と型通りだしできすぎだけど、この場合これでいい。人物の魅力とシーンの描写やセリフに引き込まれる。で、音楽は上原ひろみという贅沢♡
ブルーノート東京の再現度合
>>続きを読む

ナワリヌイ(2022年製作の映画)

4.0

本人は言うまでもないし、ご家族やお仲間ももちろんなんだけど、ロシアの、名もない彼の支持者たちの勇敢さよ。歓迎のため空港に待ち受けた人だかりが、それだけで次々に連行されるのを見て胸が締めつけられた。普通>>続きを読む

キングメーカー 大統領を作った男(2021年製作の映画)

3.9

良作でした。
金大中氏の政治家としての半生と共にあった人のドラマなわけだけど、時代とはいえ二人してドラマティックにもほどがあるほどドラマティック。史実ベースの政治ドラマの力の強さに驚くばかり。
それに
>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.1

戦争映画が苦手で敬遠してた一本。しかし劇場で観られて良かった。傑作。
異国の内戦が次第に拡大する恐怖の中、エンターテイメントとしてのツボを押さえつつ、人間像と人間劇がしっかりしているがゆえ、ヒューマン
>>続きを読む

ふたりの女王 メアリーとエリザベス(2018年製作の映画)

3.7

イギリス王室のおどろおどろしい歴史を描く映画はけっこう多くて、どの程度史実に忠実なのかにはばらつきがあるだろうが、日本の皇室では考えられないレベルのものが当たり前に公開を許されて(というかおそらく許す>>続きを読む

007/トゥモロー・ネバー・ダイ(1997年製作の映画)

3.8

ミシェル・ヨー、オスカー受賞で昔のアクションも見たくなり、たぶん未鑑賞だった本作を観る。
戦闘力の高いボンドガール、カッコよかった!(この際ストーリーは後回し。笑)
まさにアジアンビューティーで、この
>>続きを読む

グリーン・デスティニー(2000年製作の映画)

3.9

当時この映像表現は鮮烈だった。役者も闘うシーンも美しく記憶に残っている。
こんなに評価が低いのはなぜだろう、いま観るとそうなるのだろうか。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.9

この少年→青年が、あのスピルバーグになるのかと思って観ると感慨深い。
ほぼ家族の話で、実際にはもっと大変だったのでは?と思うエピソードもマイルドに描かれているところに彼の両親への愛情が感じられた。
>>続きを読む

ただいま、つなかん(2023年製作の映画)

3.6

一代さんは素晴らしい。つなかんに集う人たちも素敵。ケチなどつけたいわけがない。ただ、映画としては…。テレビ的なドキュメンタリーだと感じた。
終盤に糸井さんが登場して、(糸井さんが悪いわけじゃないが)そ
>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.2

タイトル(観たら意味がわかった)の概念の再現度合いが奇跡的。ミシェル・ヨーはじめ役者の頑張りもすごい。キッチュでシュールなタッチが好き。アライグマがツボ(笑)。
個人的に本作をベストにこそ挙げないが、
>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.9

想像以上におもしろかった!登場人物がなかなか魅力的だし、映画としてもよくできてる。
派遣アニメだと思ってた…。

エゴイスト(2023年製作の映画)

3.9

鈴木亮平が抜群で、この人を主役に据えたらどんな作品も大概成り立つのではと思うくらい良かった。
ハンドカメラ?の必然性だけはわからなかったけど、正統派のラブストーリー。それが毎回男女の物語である必要がな
>>続きを読む

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.9

スーパーロマンティックですっごい良かった。が、二度と観たくない(泣)。
ホラー耐性低すぎるので迷った末に、『君の名前で…』が大好きだからね、観に行ったら、サ、サリーが怖くて怖くて、あれは『ノーカントリ
>>続きを読む

別れる決心(2022年製作の映画)

4.0

全部絶妙。演出やカメラワークや、あとセリフ!それに、脇の、奥さんや後半の小柄な部下のキャラクター、差し込まれてくるアイスクリームやスッポンまでが絶妙。印象的なシーンも多く、とても洗練された映画だった。>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.0

要素が多いのに散漫にならず、単純化された正しさも、テンプレート的キャラクターも登場せず、時代と人間をちゃんと描いていた。
サム・メンデス、実はずっとこういう映画が撮りたかったんじゃない?などと想像した
>>続きを読む

ちひろさん(2023年製作の映画)

3.9

これはいままで観たのと違う感じ…って思ったけど、なんかわかんないけどなんかわかる、って感想を持たされる時点で今泉作品なのかな。ただ、いつものよりユルダルくはない感じ?

孤独でいたい孤独な人、腹が座っ
>>続きを読む

小さき麦の花(2022年製作の映画)

4.1

中国って、昔からこうしたヒューマニズムに満ちた映画を送り出していたけど、久しぶりに観た。
ロバやツバメ、レンガに畑に、人につくった借り、そして麦の花。細部に宿るものすべてを丁寧に描いていた。
心優しい
>>続きを読む

対峙(2021年製作の映画)

4.2

9割以上が4人の息詰まる会話劇で、ここに着地するほかないだろうというところに着地するのだが、特に加害者側については、かといってどう生きるのか、鑑賞後も考えてしまう。
映画としては、会話劇の残りの1割に
>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.0

ディカプリオの『華麗なるギャッツビー』から金ピカを抜いたようなドロドロ乱痴気騒ぎと叫び通しのマーゴット・ロビーに食傷気味で迎えるラスト10分、最高のものを観たと思わされる。ハリウッドのつわものどもが夢>>続きを読む

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

3.9

描写が繊細で、風景といい、妻たちといい、みんな、纏っている薄絹みたいに儚げで美しい。女の価値は残酷に低いけど、割とゆるふわに過ごしていたり、誰もが言葉少なで、全般に非現実的な世界。欧米人ウケしそうなベ>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安 第一作(2023年製作の映画)

3.8

トヨエツ、期待通り。当たり役ではないか。天海祐希は浮世絵美人そのままだった。
梅安のシーンはとにかく様になっていてすべて見どころだけど、仕掛けすぎかなぁ(笑)というのと、時代劇とはいえ、女がみんな暴力
>>続きを読む

ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.8

いたってシンプルなストーリーなんだけどこういう毒も皮肉もないのもたまにいいよね。
ドレスに魅せられ遂にパリのディオールに潜入(笑)の、中盤までがとても良かった。少女のように夢見る主人公が微笑ましくチャ
>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

4.0

国民を守る「最終的解決」の議論が、ときに微笑みながら、冷静に、秩序だって進行していく。身内に被害の側の者がいたら、今も平常心では観られないだろう。加害の側なら…。ドイツではナチスを描いた映画等が絶えず>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.3

すごかった。
無邪気に大好き!とは言えないけれど、映画として完璧だった。
アイルランドの島の、たまらなく美しくも物悲しい風景、不穏な気候と重なる閉ざされた人間関係、対岸の火事的な内戦。あの場所だから成
>>続きを読む

ルパン三世 VS キャッツ・アイ(2023年製作の映画)

3.8

キャッツアイ三女はこんなに隙ありすぎの頼りないキャラなの?
で、本作では見せ場の持たせ方に困った?であろう人気キャラ不二子ちゃんは毒が足りなかった。
とはいえ、違和感ないコラボはナイスアイデアではない
>>続きを読む

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

3.9

ストーリーは、想像通りいくつかの映画のミックスみたいな感じで展開も読めるのだけど、主人公が魅力的。起伏が少ないのに訴えてくる表情がいい。
マッチョ系でもセクシー系でもない女性のアクションも新鮮だった。
>>続きを読む

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.9

先の読めるテンプレート的な物語で、まったくのフィクションなら割と平凡なのかもしれないけど、実話ベースとわかって観るので愉快痛快、すっごくいいお話!
ウェールズという、なぜかあまり舞台にならない地域の色
>>続きを読む

神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.9

少し前に劇場で『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界』を観た。恐ろしく魅力的だった。
しかし取り憑かれるって、そうなんだろうな。
本当に命をかける状況などそうはないし、肉体と精神の極限に挑むのだから
>>続きを読む

人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版(2022年製作の映画)

4.0

心の中で何度も「マジか」とつぶやいた。肉体的にはアスリートだが芸術家に近く思えた。
誰のためでも何に役立つためでもないことに生活も生命も懸ける人たち。登山家の生は恐ろしく魅力的。が、親しくなれば心配の
>>続きを読む

ワース 命の値段(2019年製作の映画)

3.9

政治家はもとより、弁護士も、人のために尽くす人物に就いてほしい職業だと改めて思った。血が通った仕事をしてほしい。

911のあとこんなことがあったと初めて知った。どれくらい事実に忠実なのかはわからない
>>続きを読む

くれなずめ(2021年製作の映画)

3.9

いいねー、みんないい。とてもいい。
取り戻せなくても、いとおしい時間は永遠だ!
映画だから描けるものが描かれていた。

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.0

ずっと好きな映画には、音楽が印象に残る作品が多い。『ニュー・シネマ・パラダイス』などシーンごとに思い出せる。だからもう、ありがとう!という感じで観た。

脳内でオーケストラが奏でるのかな、多作だし、常
>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.2

序盤から食い入るように観た。役者も素晴らしかった。
決然と対峙したNYタイムズの調査報道への熱意、使命感。日本は?…羨ましくて涙出た。
長い沈黙や泣き寝入りを強いられた女性たちを思うと胸が張り裂けそう
>>続きを読む

さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)

3.9

なんと言ったものか。ジワジワくる。
細かな設定やエピソードがいちいち天才的で、そういうのを入れながら、全体として破綻なく仕上がっていてすごい。
邦題と、説明の「感動的でオリジナリティーあふれるコメディ
>>続きを読む

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

4.0

独特の、ダークめファンタジーで完璧な世界観。アニメのつるんとした映像と違った手触りや陰影、やっぱり劇場で観たかったな。
ギャギャーッっておさるの声がケイト様だと思うと愉快だった。でもさすがです。

フラッグ・デイ 父を想う日(2021年製作の映画)

4.1

最高の親子共演。映像も、音楽も、セリフでなく描写に語らせ余韻を残すのも、とても好みだった。ショーン・ペンはもちろん、娘も素晴らしい。折り重なるような感情を繊細に演じて見事。すごく感情移入した。
全体に
>>続きを読む

>|