けんせー

市子のけんせーのレビュー・感想・評価

市子(2023年製作の映画)
4.4
2023年170本目
Filmarks試写会にて

戯曲という演劇のフィクションが原作でありながらやけにノンフィクションみを感じる社会派ドラマで、本当にどこかで起きた事件を元にしているのかと錯覚させられる

どんな手を使ってでもひたすら今を懸命に生きようとした市子は、読み手次第でかなり印象が変わる人物像
ではありつつも、ただ「市子」って呼ばれるだけでとてつもない多幸感を感じてる純朴な女性に見えて、、終盤それを感じるシーンで涙が浮かんだ

マイノリティとは異なる市子の境遇は確かに現実であり得るのだろうが、自分がそうなった時の想像力が足りなくてちょっと悔しい

『羅生門』的な描き方をしていることもあり、2回目は違った視点で見応えを感じれるはずだから、公開後にもう一度観に行きたい(そしてパンフレットも必ず買いたい)