この映画を見てから時間が経つのに、どうしても市子の妹(月子)の眼差しが頭から離れない・・・
決して恨みがましい眼では無く訴えかけて救いを求めてる様に見えた・・・
市子は、あの日から妹(月子)の運命を背負って生きていく事を選んだのかもしれん・・・
市子は結婚で全てが明るみが出る事を恐れたのでは無いと思う・・・
それ以上に自分だけが平凡に幸せに生きることが耐えられなかったのかも知れない・・・
イヤ、その日、月子が再び市子の前に現れた事で二人の間に誰も入る余地など無くなってしまったんか・・・
妙に懐かしい風景・・・
団地とは呼べない殺伐とした低所得者向け市営住宅。
無戸籍者、
障害者と障害者ケア、
貧困、
シングルマザー・・・
まるで重力に従うように不幸は底へ底へと溜まっていく・・・
ホンマやったら悲惨で救いのない話やのに余韻と共に不思議な後感が残る・・・
市子の生き方故か、その淡々とした佇まいは清々しい・・・
市子は月子であり、月子は市子や
そして市子は月子になったんかもしれんな・・・
きっと市子は、あらがう事の出来ない運命からも自由になったんやと思う・・・
何物にも縛られずに真夏の空を只々漂う雲のように・・・☁️
切なくも美しい・・・
日が経つほどジワリジワリと心に染み入る素晴らしい映画や・・・😢
