観る前は多分市子はあれがない人
なんだろうなという予想で観に
行った。たまたま関西の夕方の
ニュース番組にこの映画の
番宣で来てた杉咲花さんの
「悲しい女性の話です」と
いうコメントでそういう映画
なんだろうなと構えて。
(これは良い引っ掛けだった)
ところが市子が今までに
関わってきた人の証言から、
見てるこっちが混乱して
しまい、あれ？あれ？
となり、緻密な原作があって
それを映画化したの？と
思うぐらいミステリとして
面白かった。しかもそれが
最後まで続く満足度の高さ。
パンフレットを後で読むと
舞台劇の原作があるらしく
納得。組み立てが上手い。
昔、レッドウォーリアーズの
ファンだったので、杉咲花さんは
存在を知ってからずっと注目して
いるが、役者として物凄いレベル
に達しそうな人ですよね。
おちょやんやってたから
当然て思われがちだけど、
あの役とは違う関西弁の
微妙な使い分け方も
できるの、エグいわな。
あと物語の脇を固める人達
全員存在感が素晴らしい。
宇野祥平さんは勿論のこと、
北くん役の森永さんの
気持ち悪さや、傑作「街の上で」
の光ってた二人が共演してる
のもいいよね。
追記:スターウォーズが
素晴らしいのは
ルーカスの奥さんの
編集技術が凄いって
のは有名な話ですが、
(ジェダイの帰還の
クライマックスは
3つの場所で同時で
起こってるのに観る方は
混乱しないとか)
この映画も編集が
上手くてミステリの
ワンダーが全く
損なわれず、時系列や
人物もややこしくない
ように工夫されてた
と思う。凄いよ。
