お味噌汁の匂いってほっこりした匂い。
幸せな家庭の匂い。
その台詞とは裏腹に内容はとても深いミステリー。
久しぶりに邦画で目が離せないと思った映画。
花ちゃんも若葉くんも普通な人だけど演技が素敵だった。
側から見たら普通の人たちの世界にのめり込んでしまった。
市子がどういう人物なのか。
子供時代から遡り、誰と関わりどういう会話をしたのか。
市子と月子との繋がり。
市子がどういう人物でどういう人生を送ってきたかを知った上で、この物語を最初から見たくなった。
とても深く周りに負けないように強く生きていたんじゃないかな。
社会の一部になるために、
自分の存在意義を見つけるために、
必死に…
様々な家族の形、様々な人生を送る。
時に辛く悲しく嘘をつき続けることで生きていける。
小さい子供が生きるためについた嘘。
階段で焼きそばを食べる市子は
なんだか所作があって美しかった。
幸せな瞬間、幸せな時間も必ずあって。
少し日本語字幕ありで見ていたら
"重苦しくても美しいチェロの音"
とイキがいい美しい表現があった。
切なくもしっかりとした気持ちになった。
2024年/150本目