リボウスキ

ミラーズ・クロッシングのリボウスキのレビュー・感想・評価

ミラーズ・クロッシング(1990年製作の映画)
4.2
コーエン兄弟が描くコーエン兄弟らしからぬど直球で、どカッコ良く、ど渋い傑作ギャング映画。
個人的な好みは置いておいて、コーエン兄弟の作品で最もまとまりが良く完成度が高いのはこの映画だと思う。

ガブリエル・バーン演じる主人公のインテリやくざのトムがとにかくカッコ良くシビれる。
何度もフルボッコにされるが最後は頭脳で勝ってオイシい所を持っていく。そして最後の最後に筋は通す。まさにインテリヤクザの鏡のような男。カッコいい。

そして何よりアルバート・フィニーの熱演に度肝抜かれる。彼が演じるアイルランド系マフィアのボス・レオが襲撃されるシーンは映画史に残る名シーン。渋い。

いわゆるコーエン組と呼ばれる俳優達の演技も光っていた。存在感と安心感。

コーエン兄弟の作品にしてはシュールさや笑いは控え目に感じるが兄弟の確かな実力を感じることのできる傑作。