MasaichiYaguchi

青春ジャック止められるか、俺たちを2のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

4.0
若松孝二監督が代表を務めた若松プロダクションの黎明期を描いた映画「止められるか、俺たちを」の続編で、若松監督が名古屋に作ったミニシアター「シネマスコーレ」を舞台に描いた青春群像劇は、映画に対する熱い思いや、主要キャラクターたちの葛藤が熱く伝わってきて共感しました。
熱くなることがカッコ悪いと思われるようになった1980年代、ビデオの普及によって人々の映画館離れが進む中、若松孝二はそんな時代に逆行するように名古屋にミニシアター「シネマスコーレ」を立ち上げる。
支配人に抜擢されたのは、結婚を機に東京の文芸坐を辞めて地元名古屋でビデオカメラのセールスマンをしていた木全純治で、木全は若松に振り回されながらも持ち前の明るさで「シネマスコーレ」経営危機を乗り越えていく。
そんなシネマスコーレには、金本法子、井上淳一ら映画に人生をジャックされた若者たちが吸い寄せられ集まってくる。
本作は、前作で脚本を担当した井上淳一さんが監督・脚本を手がけ、主演の井浦新さんが若松孝二監督、木全役を東出昌大さん、金本役を芋生悠さん、井上役を杉田雷麟さんが務め、自身の経験をもとに撮りあげている。
だから時代の息吹と共に、若者たちの足掻く様がリアルに伝わってきます。