リアリティーのある演技はエチュードで撮られていたから・・・といったコメントや記事を読んで思う。
エチュードで映画作る方が難しいんだよ？
エチュードで映画撮ろうなんて思うやつは僕の周りにはいないし、そんなことしたら1シーンだって映画にならない。こんなことをみんながみんな出来ると思わないでほしい。
この映画の怖いところは、その凄さをひけらかしていないところ。
生々しい演技を撮れる前提で仕組まれたギリギリの構成と編集
それを受け表現する役者陣も普通じゃない。あれは本当にエチュード？
79分という不思議な数字に監督の妥協は1フレームたりともなかっただろうと推測する。普通の感覚なら80分丁度にしてしまいたくなる。
最後の1フレームまで表現を止めないセンス（ここはもう発明だろうと思う）
ちょっとこれまでの映画とは違いすぎる。
正直恐怖すら感じた。
⚫︎追記
梅田での追加上映、帰郷のついでにもう一度見にいった。上映後の余韻が少し違うものに感じた。噛めば噛むほどに味が出る映画だ。メッセージの余白の取り方も素晴らしい。見るものに委ねているという言い訳がましいものではなく、見る側に選ぶ権利をとっておいてくれている。そう感じた。昨今の映画が忘れたものをこの映画が全て引き受けているのではないかとすら感じた。上映後、林監督と毎熊さんが出迎えてくれた。サプライズで小さなプレゼントまでいただいた。失礼かと思ったが林監督に直接質問出来て良かった。毎熊さんが彼に惚れる理由もわかった気がした。この映画がイベント上映では終わらず全国に広がることを願っている。ディスク化しても必ず購入したい。そして1日でも早く林監督の次回作を見たい。期待を込めてスコアを4から5に。
