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フローラとマックスのbuddyのレビュー・感想・評価

フローラとマックス(2023年製作の映画)
3.9
《また一つダブリンの街角にハートウォーミングなドラマが誕生した》

「音楽は世界を変える!」といったような音楽を特別な存在として描いてる作品はたくさんあるが、今作のフローラが感情の赴くままに音を鳴らしたように誰にとっても身近にある普遍的なものとして音楽の素晴らしさをこんなにもうまく伝えれる人はジョン・カーニー以外いないだろう。毎回王道と思わせといて王道をいかないアプローチも見事だが、なんといってもふとした瞬間に心の隙間に入りこんでくる楽曲の数々に気持ちがやわらぐ。劇中でフローラとジェフが屋上で歌うシーンは幻想的で特別な場面だった。

正直序盤はフローラと息子マックスが親子に見えず無理があると感じていたが後半になるにつれてフローラらしい不完全ながらも彼女なりの息子への愛情表現が見事で終盤はたくましい母親の背中をしていた。
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