ねこみみ

悪は存在しないのねこみみのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
2.8
うーーーーーーーん?
これが☆4超え?ほんとに???

「ドライブマイカー」も「偶然と想像」も「ハッピーアワー」もすごかったんだけどなんだか感性が苦手な部分があって、それはこの作品でも変わらなかった。
たぶんそもそも村上春樹の感性が苦手+この監督の感性が苦手なんだけども、とくにこの監督が苦手なんだと思うw

ただ、過去作では構成や会話劇にすごさを感じ、「根本的な感性は好きじゃないけど、好きな表現もあるし、見応えはあった」のが、今作ではとても弱い。
いい映画見たーって感じがしない。冒頭まじで眠くてびっくりした。美術作品もとても好きな人間なので、会話がないからといって寝るタイプでもないのに、、、あの時間ってなんだったんだろ

だんだん何の話なのかわかっていき多少惹き込まれる感覚はあったものの、のめり込むまでいくことはなく、なんだか薄っぺらいままラスト。

で、あのラストが本当に意味不明なんだけど、、、、、
え、この映画はあれを観客があーだこーだ考察することに面白さを見出す感じであってる?
なんだか、最近のSNSでの考察マンを想定したつくりの連ドラみたい。

淡々とすぎていきラストに衝撃展開がくる作品て少なからずあるけど、そういう展開のものはそのラストがあることで作品全体で起きていたことの意味が突如として理解できたり、見え方が全く変わったり、そういう「ああ、このラストのために必要な120分だったんだ」と思わせる何かがないと意味が無いと思うんだけど

会話劇や映像の見せ方にそれなりのこだわりは感じたものの、過去作よりかなりチープな印象。
ラストがくるまではリアリティがあったのに、あのラストがマジで意味不明で突然のファンタジーというか、無理やりのスリラーというか
ラストに意味を感じない。
あれって結局考察するだけの意味があったの??

良い/悪い と 好き/嫌い は別の話なので、自分が好きじゃないだけなら他に好きな人がいるのはもちろん納得だけど、この映画に関してはそもそも構成というか映画としてのクオリティに問題ある気がする。
この作品を、心から良いと思った人がいるなら解説してほしいくらい
みんな過去作の評価フィルターかかって「この訳分からなさが高尚」って思い込んでない?

「悪は存在しない」のタイトルを踏まえてあの展開の意味をいろいろ想像してみても、それでもあの展開になることに納得できる意味が見いだせなくて、よくわからない。

数箇所客が笑っていたシーンがあったけど、いかにも笑わせるための会話で個人的に全く面白くなくて、それを周りが笑ってることに萎えて気持ちがシラケていった

なんだったんだろ、これ。
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