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悪は存在しないのmomoruのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

初の濱口作品

最初から不穏な雰囲気と音楽
乱暴な音楽の使い方をしているとインタビューにあったけど確かに突然途切れたりするし無音で進むことも多く画面に嫌でも集中させられる
主人公巧の話し方が所謂棒読みというか感情がこもらない風でとても気になる
作風かと思ったら他の人はそんなことなく自然なので伏線だろうと
花の行動が沢山写されるが他の子と遊んでいることは少なく母親が写真からすると最近なくなったようなのに全く触れられない
通りの骨になった鹿は手負いだったとのこと時間もある程度たっているのにそのまま
とまあ一体どういうことだろうかと見ていくが

途中のグランピング場建設話と芸能事務所の2人に住民説明会は妙にリアルで本当にいそうな人達、車の中の会話が特に良かった

そしてラスト
え?どういうこと?????
だいぶ混乱したが花ちゃん人ではない?もしかして通りの骨は...
だから鹿は人を傷つけないってことに拘ったのか
じゃあ巧は一体??伏線は回収されたのかな

上に住んでいる人はよく考えて行動しないとという区長の台詞がメッセージだとは思うけど想像の余地が有りすぎて他の人の感想を沢山読んでまた考えてみたくなる

個人的にはしばらく夜間に運転すると鹿だらけという田舎にいたのだけど自分の力は何もかも足りない仕事もないと今の土地に引っ越してきた
しかし住んでた田舎の人口はどんどん減りもう戻れないなあと思う日々
この映画でも実は移民が多いらしい住民側の気持ちがよくわかるが集落消滅の危機も今そこにあるので何とも言えない気分にもなった
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