スラバヤ

悪は存在しないのスラバヤのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.5
上から下の法則で人がどんどん不幸になっていく。それが単に地位の関係であったり、空を見上げてから下を向くことであったり、空から降ってきた羽を拾いに行くことであったり、上から発せられてるであろう行方不明の案内であったりする。それを考えると丘の上から下へ行こうとした人間はやはり不幸な目に合うのだし、帽子を上から下に脱いだ人間もやはり不幸な目にあう。だとしたら血も上から下へ流れなければならず、上を向き続けるものの視界は黒く染まらなければならない。水平に動き続けることはその法則を中和するためであり、その動きが人物の分散という意味を持ってしまった瞬間、役割を失ってしまう。
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