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悪は存在しないのchibikabaのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.5
印象的なタイトルバックからのダイアローグは「君の名前で僕を呼んで」以来の一撃。

印象的なカメラワークは無垢な自然をいつも見つめていて、悪は存在しないとは自然が主語の視点。
人間に関しては赤と青、善と悪、村人と開拓者とさまざまな対比が伺える。

時折、不可解さと不穏さを感じさせ、蓄積させてからのラスト。
真理よりも倫理観を問うているのかな?と暫くは混乱していたけれど、徐々に人間と自然の境界を見つめてあやふやになってくる。

MVからここまで派生できるのが凡庸じゃないし、研ぎ澄まされたセリフが素晴らしかった。特にコンサルとの会話は、リアルすぎて客観的に見ると苦しかった。

この映像をみて、タイトルを何度も何度も考えてしまう。かなり道徳的な作品でした。
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