冒頭の印象的なタイトルコールから、悪を探し続けた。場面の中にもいくつか散りばめられていて、誘導されていた気がする。見方によってこれは悪だ、でも違うかも。みたいな認識の変化があった。多分自分でもわかるくらい簡単なものだったから、きっと入り込むための制作側の配慮なんだろう。
セリフの棒読み感が最初は気になった、次第にキャラとしてなじんだが。本編を通した何か不気味な演出も気になった。bgmのぶつ切りや不協和音、もやがかっていたり、暗かったり。
ラストシーンを迎えた時、自分は怖がっていた。それが、牙を向ける自然なのか、人の本能なのかわからない。きっとどれもそうなのかも。
どう振る舞っていたって自然の前では人は皆よそ者でいるしかない。そんな事を思い知らされた映画だった。
悪は存在しない。存在しないから怖い。なんて事もあるのだろうか。わからない、
