イ

悪は存在しないのイのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.7
映画は、物語が急激に動き出すラスト5分まで朧げながらも不穏さや緊張感に支配されながら進んでいくのでスクリーンから目が離さずにいられなかった。でも不穏さだけでなく、うどん食べてるところや3人で水を汲みに行ったり、芸能事務所の2人が高速に乗っているシーンでは不穏さや緊張感から解放され、空気を弛緩させるところのバランスが絶妙だった。そんな暖かい場面をも崩壊させるラスト5分、歪な形をしながらも少しずつ積み上げたものがぶち壊される瞬間は圧倒的だった。
イ