悪は存在しないの塚森のレビュー・感想・評価

異邦人である芸能事務所のふたりが登場してから会話劇のおもしろみがぐんと増して、高速のシーンが個人的には白眉。げらげら笑った。
だるまさんが転んだのところとかも、単純だけど芸が光るというか、不自然な静と毛色の違う唐突な劇伴が、こんなにも不協和音になるのかと思った。
その一方で、大ラスについては解釈の余地がありすぎて正直よくわからず。あと「これは、君の話になる」というコピーもよくわからない。当事者性はだいぶ低いというか、徹底した客観の映画だったように思う。