犬と共に育った男の衝撃の半生。
少年が犬小屋に監禁されたという実際にあった事件から着想を得たというリュックベッソン監督が脚本も手がけた今作。
警察に捕まった主人公が拘束された後に自分の半生を語っていくというストーリー。
主人公のキャラクター性やメイク全体的なダークな雰囲気が映画"ジョーカー"を彷彿させる。
主演のケイレブランドリージョーンズが見事に演じ切っている。
主人公は女装をすることで自分を装い、トラウマを抱えながらも生きてきた。
全体的に暗い映画であるが、女装をしているシーンは映画の雰囲気が明るくなり、主人公の心情がそのまま映画に表れている。
そんな人間ドラマだけではなく、今作の見どころは犬である。
101匹わんちゃんを思い出すようなシーンもあり、少し寓話的な要素も含まれている。
ジャンルを問われると迷ってしまうが、ダークファンタジーとでも言えばいいのだろうか。
暗い人間ドラマ、明るいショーのシーン、クライムアクション、犬のアクションや驚きの演技力など、様々な要素がミックスされた不思議な映画であった。