ソウシリーズ10作目となる本作だが、昨年9月に米国では公開されていたので一年越しでやっと公開されたことになる。
10作目でXというタイトルは「13日の金曜日」シリースでも「ジェイソンX」とされて、シリーズは終了している。さて、ソウシリーズはこれにて終了となるのか。。。
ソウ物語の立て役者であるジョン・クレイマーは、ソウ4以降、その後継者は何人も出て来るが本人は出て来ない。もちろん回想シーンなどでは登場するのだが、真犯人はジョンでは無い。本作はソウとソウ2の間の話なので、久しぶりの本人登場に期待は膨らむ。
グロはシリーズを承継していてレベルは高く、どんでん返しにいつものテーマ曲が流れるとテンションは上がる。
これまでのシリーズでジョンは、そんなに悪人でも無いのに「死ぬか、障害が残るほどの傷を自分で付けるか」のゲームを強制的にさせて悲惨な目に遭わせる、そのための巨大な装置をハンドメイドで作っちゃうサイコパス野郎なんだけど、今回のラスボスは相当な悪で完全にジョンの私怨による復讐。鑑賞者はジョンにちょっと共感が出来てしまうという点でこれまでとは違う(ラスボスとジョンの間でモラルについて言い争うのは笑い)。ストーリーの概略はいつもと同じだけど少し新鮮に感じたのはこの辺りが理由だろう。仕掛ける側の裏側が見えたのも良かった。ただ、弟子のアマンダがゲームに躊躇しているのを宥めるジョンの絵は要らない。