このレビューはネタバレを含みます
★作品の雰囲気、コント的なやりとりの数々、感動ポイント、うまくいきそうでうまくいかない展開、オチ、それら全てが肌に合った作品で、有働監督の映画はこれからも追いかけようと思った
★昨年の映画『愛にイナズマ』に近いテーマ性で、松岡茉優演じる主人公の映画制作への情熱と家族愛のカタチを描いた物語だった。対して本作は、蓮佛美沙子がスキャンダルで仕事を失い家族との確執を抱える女優役に、伊藤万理華が映像制作への情熱を燃やす若手の映像ディレクター役になっていて、まるで『愛にイナズマ』の主人公を2人に分けたような印象だった。蓮佛美沙子は映画『スイート・マイホーム』の演技が記憶に新しく、伊藤万理華は『映画 賭ケグルイ』のボーイッシュな演技が印象的で注目していた。どちらも似たような
★姉の結婚式よりも父親の葬式よりも女優としての仕事を優先する信念を最後まで曲げない主人公のキャラクター性がブレずに一貫していて良かったし、泣く姿を見せないためにカメラを回させていた『女優は泣かない』のタイトル回収も素晴らしい！
★梨枝と絶縁状態の升毅演じる父親は、実はVHSやスクラップブックにしてコレクションして応援してました展開は胸熱。（DVDじゃないところもかわいい演出）ほとんどが回想シーンでセリフも最小限だったけれど父親の存在感が大きかった
★浜野謙太のお調子者上司も三倉茉奈のお姉さん役もハマっていた。特に好きになったキャラは、ドキュメンタリー制作に協力してくれたり、涙ながらにタクシーの中で梨枝に向かって熱弁して励ますタクシー運転手・さるたくに一番泣かされるとは思わなかった（笑）最近観た映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の寺岡役の人だったと観終わってから知った
★主題歌の在日ファンク「注意 feat. 橋本絵莉子」は、Vo.浜野謙太と元チャットモンチーの橋本絵莉子のデュエット曲でエンドロールに酔いしれた
★個人的映画館で観て良かった！今年の邦画のベスト部門1位（2023.1.16時点）
