１９８７年にタイムリープした女学生が３つの殺人事件が始まる前に地元の伝説の殺人鬼"スイート１６キラー"を捕まえようとする。おもに『バック・トゥ・ザ・フューチャー(１９８５年)』と『スクリーム(１９９６年)』のWコンボの要素で、今風のタイムトラベルものシリアルキラーB級映画として、まずまずたのしめた。ＰｒｉｍｅＶｉｄｅｏにて昨日から独占配信され、ブラムハウス配給による待望の最新作。とかく８０年代スラッシャー風味が刺殺をメインにまぶされ、量子マシンで過去へ戻った主人公が母親の死を書き換えるため３つの殺人阻止へと奔走する。いたって空気感は軽いが名作のオマージュや固有名詞が盛り込まれ、映画好きなら弾む。この手の映画は、シリアスとコメディのジャンル調整が非常にむずかしい。時空連続体の仕組みそのものやご都合的動機づけなど至らぬ箇所もあるが、最後までタイムトラベルものスリラーとしてポップにたんのうできた。
