Ike

知りすぎていた男のIkeのレビュー・感想・評価

知りすぎていた男(1956年製作の映画)
4.2
イギリス時代の1934年にヒッチコックが撮った「暗殺者の家」のリメイク作品(原題はどちらもザ・マン・フー・ニュウ・トゥー・マッチ).
主演はジェームズ・スチュアートとドリス・デイ. そう、ドリス・デイ! ケ・セラ・セラであまりに有名な歌手であるがそのケ・セラ・セラはこの映画の主題歌だ(観るまで知らなかった). ドリス・デイの演技も中々上手でした.
ついでに言えば、映画音楽の作曲家バーナード・ハーマンが出演している世界にたった一つしかない映画でもある.

クライマックスは言うまでもなく、暗殺が行われようとしているオーケストラのシーンであろう. これは圧巻だった. ところが面白いのはその後の尺のなんともバランスの悪いこと. まず、某国の首相を助けた後の息子を救出するくだりがクライマックス後であるにもかかわらずそこそこ長い. そう思ったのもつかの間、息子を救出した瞬間に映画は終わる. 一体なんなんだろう、あのラストシーンは. 奇妙を通り越して不気味だろ.
ヒッチコックの映画の終わらせ方は意図的なものなのか、単に締めが下手なせいなのかはわからないので、その辺を今後追究していきたい. ちなみにジェームズ・スチュアート系は大体終わり方が唐突だ(めまい、裏窓など).
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