どど丼

オール・ダート・ロード・テイスト・オブ・ソルトのどど丼のレビュー・感想・評価

3.7
過去〜現在〜未来を行き来する「愛」の映像詩。アート系映画の多いA24作品でもかなり挑戦的な作品で、特集上映用に買い付けられたのも納得。

広く括れば黒人映画だが、家族・恋愛・継承といった普遍的な要素から「愛」で繋がる人間への讃歌を導く叙事詩的な映像美。ヨリの多さや自然の風景に重きを置き、映像で"語る"ことに注視した作風は、さながらテレンス・マリック。

最早時代すらも明確にされないのはあえてタイムレスな作品にしたかったのだろうなと思いつつ、黒人一家の自宅にケネディの肖像が飾られていた辺り、公民権運動以降の世界(要は現代)における黒人の在り方がベースなのかな?

何とも余韻の残る、これぞなアートハウス映画だった。人はかなり選ぶと思う。
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