み

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦のみのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

本当に本当に最高でした。
音駒は4巻で初登場し、烏野ともお互いたくさんの絆や思い出がある特別なライバル校で、33巻でやっと実現された「ゴミ捨て場の決戦」はファン待望の試合だと思います。

白鳥沢戦は月島にスポットを当ててましたが、今作は焦点というより研磨が主人公でした。一人称シーンがより際立つし、試合を通して研磨の変化がわかりやすく描写出来るからかな?とか思ったり。「バレーボールを教えてくれてありがとう」は思わず泣いた。
初期から登場した学校なだけに、烏野メンバー各々との絆を思い出しながら見れて良かったです。その中でも月島と黒尾の師弟関係はハイキュー全体を通しても大きなポイントと個人的には思っているので、月島の「極たまに面白いです」がアニメで観れて目頭が熱くなった。

ただ、冷静に振り返ると、回想シーンを挟みすぎて試合に集中出来ず「なんかいつの間にか点取ってた」状態でした。原作既読なら回想シーンを感慨深く観れるが、未読だとわかりにくかったのではと。良くも悪くもファン向けだったのかもしれない。
月島山口の盾と矛、西谷の踵レシーブなどなど胸が熱くなるプレーもカットされていて、密度の濃さは漫画に勝てなかった印象です。全場面反映させるのは難しいのでしょうが、少し残念でした。

とマイナスな面もありましたが、それを上回るプラスが数多くあって、本当に素晴らしい作品に仕上がってました。満仲監督が戻って来てくれて感謝しかない。
特に一人称のシーンは新しい演出でめちゃくちゃ良かった。BGMもなく、研磨の荒い息、キュッという床とシューズの摩擦音、スパイクやレシーブの音が聞こえて、ぐらぐら揺れる画面はスクリーンを通して研磨の世界を見たようで、これ以上ない臨場感や緊迫感がありました。
どちらにも勝って欲しいし、どちらにも負けて欲しくない。私もこの祭が終わらないで欲しいと思ったよ。

漫画、アニメ、映画のどれを見ても心を動かされる大好きな作品です。鴎台戦も楽しみにしています。

あと33.5巻が「無料で貰っていいのか…!?」というくらい書き下ろしがあって、ちょっとしたファンブックレベルだったのでめちゃくちゃ驚きました。もういっそお金払わせてほしい。
み