コブラ改めキットラトゥーラ

16ブロックのコブラ改めキットラトゥーラのネタバレレビュー・内容・結末

16ブロック(2006年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます





Q:次の問いに対し最も当てはまる答えを①~④の中から選びなさい。


「ブルース・ウィリスと言えば?」



①接近する小惑星から地球を救った採掘作業員
②少年から既に死んでいる事を告げられた精神科医
③なかなかカプチーノにありつけないムショ帰りの大泥棒
④聖なる夜にエアダクトを這いずってはテロリストどもの死体の山を作り続ける地上最強の生物







……という問題がテストに出題された場合、何の迷いもなく誰もが④を選ぶでしょう。当然です、一般常識ですから。


ところが!!
子供の頃から両親や教師に教えられ続けてきたこの当たり前の“一般常識”を根本から覆した凄い映画が現れました!



それがこの「16ブロック」



今回のブルースの役柄はNY市警の刑事。
ブルースが一番得意とする役ですが驚いた事に今度のブルースはほぼ誰も殺しません!(゜ロ゜;ノ)ノ
ダイハードシリーズを筆頭に1つの映画の中で何十人ものワルいヤツらの“死ぬ直前の悲鳴”という心地よい“Blues”を何度も僕らに聴かせてくれたブルースでしたが、恐らくブルースがニューヨークの刑事役をやってる映画で死傷者が約1名だけで収まってるのはこの映画だけなのではないでしょうか。
それどころか書類の記入ミスで怒られ、常時二日酔い、ネクタイはヨレヨレ、片足はビッコをひいて、体力はまるでゼロ、…と不安要素という名のフォースを大量に身に纏って今まで見た事のないポンコツぶりをも披露!
これはそんな“最強刑事”のイメージを払拭してただのダメオヤジへとイメチェンしたブルースのある日の朝に起きた“騒々し過ぎる”物語である。

N.Y市警きってのダメ刑事ブルースは夜勤明けに上司からある囚人を16ブロック先の裁判所まで護送してくれと非常にかったるい系の残業を押し付けられます。
囚人の名前はエディ。留置場からエディを連れ出し、エディの終わる気配が全くしないマシンガントークをひたすら聞かされながら嫌々車を走らせるブルース刑事でしたが「飲まんなやってられっかい!」と護送中にも関わらず車を停めて酒を買いに行きます。
そんなろくでなしブルースが酒を買いに行ってるその間に護送車に銃を持った怪しい男達が近づき、エディに銃口を向けた次の瞬間!



いち早く危険を察知したブルースが即時に銃を発砲!!


朝っぱらから男を射殺し、一瞬だけいつものブルースに戻ったブルース刑事!


いいぞ、そうだ!これが俺の見たかった“正しいブルース”だ!!


突然の襲撃にビックらこいて逃げ回るブルース達は開店前の飲み屋に逃げ込んで応援を呼ぶと、ある人物がやって来ました。




出た、デビッド・モース!



隣人、職場の同僚、昔の恋人の役をやらせれば600%確実に極悪人のデビッド・モース!
そして今回のモースの気になる役どころは………職場の同僚!



逃げてブルース!!そいつは味方じゃない、……いつものモースだぁぁぁ!!

……と画面のブルースに向かって大声で叫けんでも届かず、もし「ラストアクションヒーロー」のあのチケットが手元にあれば直ぐに映画の中に入ってブルースにH&KMP5を渡しに行ったのに……。
ちなみに室内での銃撃戦シーンではモースが「男たちの挽歌2」ばりの“二丁拳銃”を一瞬だけ披露するレアな場面を拝む事ができます。(ここはかなりの注目ポイント!)
裁判所までの道のりで幾度となくエディの命を狙う卑劣なモース一味に対し「ただ、良いことがしたかった…。」と燻っていた正義感が急に目覚めて立ち上がったチョイダメ親父ブルース!
この映画のテーマになっている「どんなダメ人間でも変わる事は出来る」という事をブルースが体を張って“バスジャック”までして僕らに教えてくれるアクション映画と見せかけたアクションヒューマンドラマ映画でした。
大陪審まであと1時間半!ブルースとエディの朝マックすら出来ないサバイバルなモーニングが始まる!






突然ですがここで“クイズ!16ブロック”


Q:ハリケーンの中あなたは車を運転しています。すると前のバス停に3人の乗客が嵐で足止めをくらっていました。
一人目、今にも死にそうなお婆さん
二人目、あなたの命の恩人
三人目、あなたの理想のタイプの異性

さて、問題。全員乗せて送ってあげたいけど車は二人乗り専用なので乗せれるのは一人だけ。あなたならこの中の誰を乗せますか?








答えが気になった方は今すぐ16ブロック本編をチェック!