8g

Saltburnの8gのネタバレレビュー・内容・結末

Saltburn(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

陰キャに優しいギャル貴族と友達になった陰キャが、貴族の城へ泊まったひと夏の思い出。……のはずだった。

青春版『パラサイト』。
無害で善良でなんなら愚鈍だと思われていた下層階級のオリバーが、どんどんブチギレていくのが見どころ。
しかし実は最初からブチギレていて、本当に気色の悪い人間だと判明してからがものすごい。
「お前みたいな気持ち悪い人間を生む町へ帰れ」
「もう一緒にいてもゾッとするだけだ……」

ギョッとするシーンばかりで良かった。
・フィリックスがオナニーしたあとの残り湯を排水口まで啜るオリバー
・生理中のヴェニシア(フィリックスの姉)にクンニするオリバー
・フィリックスが埋められた土に泣きながら挿入するオリバー
最後の全裸ダンスオリバーは最高にセクシーだった。勝者の奔放。

下層から上層への愛情や羨望、そして憎悪と侮蔑は、そのまま上層から下層へも抱かれる感情なんだろうな。だからこそフィリックスはオリバーに興味を持った。
「オリバーってなんだかすごく……“リアル”」
ヴェニシアのこのセリフが一番良く表してる。人生の苦労や葛藤こそが本物の経験だと、苦労したことのない人間は考える。偏見と高みからの羨望。そして自分は絶対に経験しようとはしない。
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