Rocco

SaltburnのRoccoのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
2.0
ジェイコブ・エロルディは、Deep Water でアナ・デ・アルマスの不倫相手として出てきた時に、ガタイの良さとはミスマッチな青年っぽい美しさで強い印象を残した若手。この映画自体はイライラさせられるばかりで全然面白くなかったのでレビューは書いていないけど、日本でのタイトルは『底知れぬ愛の闇』と。なるほど。

良家の子息なのに全然気どりがなく人を疑うこともしない純粋なジェイコブと、野心を隠して近づく気鋭のバリー・コーガンの話。大筋では韓国の『パラサイト』を想起させるけど、こちらは自分の家族はさておき、上流に食い込むには不可欠な教養を武器に、相手の家族全員を誑し込む(すごい漢字)。

英国の上流階級にはエキセントリックな人柄で有名なひとたちもいるし、家族の会話やらパーティ、ドラッグなんたらの設定にさほどファンタジー感はない。最初はジェイコブの出番も多く満足度も高かったものの、バリーの得体のしれない気味悪さと変な性癖が顔を出し始め徐々にげんなり。これを撮っているのが女性監督、しかも『プロミシング・ヤング・ウーマン』の監督というのも驚き。

日本では劇場公開無しで即ストリーミング公開というけれど、そうなるのもうなづける。最後のシーン、英語版ではぼかしもないし、実に気持ちよさそうだったけど、女性ウケはしないだろうなと思いつつぼんやり見てた。男性の評価がおおむね高いのも不思議だけど、ジェイコブが出てるから・・・のスコア。次回はもっとプロジェクトを選んでほしいと切に思う。
Rocco

Rocco