最高に狂ったド変態映画で、めちゃくちゃ面白かったです。
階級社会のイギリスはスクールカーストも然り。
スクールカースト底辺の主人公が最上カーストの金持ちの家に行って翻弄され壊れていく話と思いきや、そんな単純な話ではなかった。
屋敷の登場人物達が醸し出す不気味さ違和感が絶妙に醸成されていて、何が起きるかわからない興奮で夢中になってしまった。明るくて映像的にも美しい世界なんだけど根底にはとてつもなく邪悪な何かが見え隠れするという点では「ミッドサマー」に匹敵。
オリヴァーはコミュニケーションが独特で人見知りで、最初はスクールカースト底辺の友人がついてしまう。しかし接点を一度持てれば、その感性、知識、洞察力でカースト関係なく人間的魅力が伝わって仲良くなってしまう。だからその最初の接点を持つことが重要だったのね。
ここからはネタバレ含み。
とにかくオリヴァー役のバリーコーガンが狂った役を見事快演していて、文句なし。フィリックスの残り湯を啜ったり、生理中のヴィニシアとの情事、墓とのセックス、一生忘れないようなシーンがいくつもあった。
そしてエルズペス役のロザムンドパイク、異様な存在感で既視感があったのだけど、「ゴーンガール」の人ね!そりゃ存在感すごいわ。
最後屋敷を乗っ取ったオリヴァー。ハッピーエンドなのかどうかはわからないが、元々致命的に壊れた家庭だったので、あれだけ狂っていて狡猾でド変態なオリヴァーが来た時点で運命は決まっていたんでしょう。