最悪すぎて最高になってしまった。
なんて気色が悪く、気分爽快な映画なんだろう。
バリー・コーガン、さらに好きになってしまった。
前半は主人公オリヴァーが、憧れの一軍男子フェリックスに気に入られるロマンティックな文脈でストーリーが進む。ここの時点でもかなり面白いのだが、オリヴァーがフェリックスの豪奢な屋敷に招待されて夏を過ごすエピソードからまた流れが変わり、かなり楽しめる。
後半、あと30分も何するの？！という混乱も味わいつつ、狂気的なラストにあんぐりするまで一直線。
最悪な形ではあるものの、“ひとり”を礼賛するストーリーであり、私はかなり好きだった。
また、オリヴァーがフェリックスに向ける感情について、ずっと考えている。
間違いなくクィアな感情ではあるものの、性愛感情を包括した巨大な愛憎と執着は誰しも多少は身に覚えがあるのではないだろうか。
そんな自分の暗く誇れない部分が刺激されて、怖くなってしまった。
浴槽と土のシーン、特に気色悪くて大好き。
