マクガフィン

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のマクガフィンのレビュー・感想・評価

3.6
インターネット上の世界をリアルに落とし込んだような空気感や会話が良く、ミニマムとマキシマムな世界と関係性の対比による、日常と非日常の有事と平時による幸せと不幸の兼ね合いが絶妙。絶望的に思った異常事態でも、次第に日常へと溶け込んでゆく世界が何とも言えなく、コロナ禍前の2014年に連載開始したセンスに唸らされる。原作未読。

構成の「起・承」が長いが、後半の回想シーンから動き出し、行動承認や存在承認を行うことで承認欲求を満たすJKの危うさに息を呑む。様々なモノが引っ張り合い、今にも零れ落ちそうな表面張力のような前章から、期待が高まる後章が待ち遠しい。